冬のプレゼント
寒くなってきた、私はこの季節が嫌いだった。
冷めてる銀色の世界があるだけだ。
寒いだけだよね、こんなの。
木枯らしの音聞くだけで寒くなってくる。
耳をふさいでた。
けれどね、今年は少し違うの。
望という大事な人ができたから、初めてクリスマスも一緒に過ごした。
そんな望は私の隣で歩いていた。
私は少しずつ、望に近づいた。
そうして、望の手をとった。
瞳がぶつかりそうなほど近づいたら、私は望にキスした。
一歩傍に、もう一歩傍に・・・ぬくもりが感じられる。
望と一緒に同じマフラーしてるんだけど、そんなものより、望の存在が私を熱くしていた。
冬の寒さにかまけて、街角で、どうどうとイチャついた。
「望・・・」
私は望の名をつぶやくと、キスした。
長いキス。
私の体の熱を、少しでも多く、望に託そうとした。
心のなかのローソクの火は消えてほしくない。
熱い気持ちをおもいっきりぶつけたい。
それは望にしか、頼めないと思うから・・・
今日の出来事も想い出、大切な、大切な。
そう想い出をたくさん作って、将来望と笑いあって暮らせればいいな。
とにかく、この苦手な冬をどうにかして乗り越えなきゃ。
「望、もっと近くに来て」
そういうと、望は、一歩ずつ、私の方へと近づいた。
私は望の腕に自分の腕を絡めた。
この腕の暖かさ、これが私の宝物。
望という存在自体が、もう私の人生において重要となってきた。
そして、望は私を抱きしめた。
ぎゅっと強く。
望のぬくもりを感じる・・・何だか暖かくなってきた。
このまま、望と一つになりたい・・・そう願った。
この寒い冬がくれた、温もりを大事にしたい。
今の私は冬なんか怖くない、だって、望がいるから・・・
毎年毎年、望と一緒に出かけて、もっと強くなりたい。
望を守れるくらいには。
こんな銀世界の中で、望とダンス踊ってる夢を見た。
もしかして、今年の伊集院君のパーティで踊れるかな?
楽しみになってきた、クリスマスが。
夢が正夢となることを祈ってた・・・
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